難聴治療の現状

難聴は聞こえに違和感があったり、聴力の低下を感じたらすぐに病院へ行くことで早期発見、早期治療につながり、種類によっては回復する可能性が高まるといわれています。

しかし、残念ではありますが、まだ難聴治療の特効薬は存在しないというのが現状です。

「伝音性難聴」の場合、完治する可能性がありますが、「感音性難聴」には治療方法がない為、症状が緩和されることはあっても完治は難しいといわれています。

「感音性難聴」でも、突発性難聴などの場合は全体の1/3の患者は完治しますが、そのほかは聴力が下がってしまったり後遺症が残ったり、完全に聞こえなくなってしまったりする為、完全に治るとは言い切れないのです。

しかし、今現在も難聴治療の研究は進められていますので、今はまだ難しいと言われていても近い将来、新たな治療法が確立されていく可能性は充分にあります。諦めず近い将来へ期待し治療を続けることが大切だといえます。

今後期待される治療

近い将来といわれてもそれがいつなのか分からないから不安なのだ!と考える方も少なくないでしょう。

そこで、現在行われている難聴研究の一部を紹介していきましょう。

京都大学医学部付属病院

2009年、突発性難聴と診断された患者でステロイドによる治療を行っても効果が見られない人を対象に「鼓膜に小さな穴をあけ、蝸牛にゼリー状の薬剤を投与する」という臨床実験を行いました。

薬剤には細胞成長因子IGF-1が含まれており、2週間ほどかけてゆっくりと体内へ吸収させることで聴覚細胞が死滅してしまうことを防ぐ効果があります。

この臨床実験の結果、投与後24週後では全体の56%の人に聴力の改善が見られました。

スタンフォード大学(アメリカ)大島一男講師ら

こちらはマウスでの実験段階ではありますが、iPS細胞を使って有毛細胞を作成した事例もあります。

マウスの皮膚から作り出したiPS細胞に特殊なたんぱく質を加えて内耳の細胞を作り出し、様々な条件のもと培養した結果、有毛細胞に似た構造を持つ細胞を作り出すことに成功したのです。

この細胞では有毛細胞の遺伝子が働いており、刺激を加えると電気信号を出すことも確認されました。

京都大学

2011年、サルの胚性幹細胞を作成しそれをサルに移植することで難聴を改善させる結果を出しています。

サルには人工内耳の治療も併せて実施し、重度の難聴が中程度にまで回復。
これは移植した胚性幹細胞が聴神経に成長した結果です。

慶應義塾大学とハーバード大学の共同研究

2013年1月に、蝸牛外有毛細胞の再生に成功しています。

手術によってマウスの内耳に薬剤を投与することで蝸牛外有毛細胞を再生させ聴力を改善させることができたのです。

まだマウスでの実験の段階にすぎませんが、技術は確実に進歩しており難聴治療に確率するまであと少しというところまできています。

これらの実験結果を応用したりさらに詳しく分析したりすることで難聴治療が進歩することが期待されているのです。

今後の難聴治療

治療法が確率されておらず特効薬がないとされる難聴。

しかし、現代の技術の進歩により新たな治療法は確実に近づいているのも事実です。

まだ動物実験の域を超えていませんが、難聴が完治する可能性は着実に高まってきており、文部科学省でも再生医療プロジェクトが継続され、再生医療を一日でも早く実現させるため多くの研究者が奮闘しています。

こうした研究者達の力に期待しましょう。

現在では治療不可能といわれている感音性難聴も完治する日が早く来てほしいですね。

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