難聴は遺伝するの?

難聴の方や自分は難聴なのではないか?と悩まれている方の多くが悩む問題の一つとして「子供や孫に遺伝してしまうのではないか?」ということだといいます。

自ら辛い思いを経験しているので、子どもたちや孫たちには同じような経験をして欲しくないと思うのが親心ですね。

実際に、難聴は遺伝するのでしょうか?

全ての難聴が遺伝するとは限りませんが、中には遺伝してしまうケースもあります。

先天性の原因によって起こる難聴の場合、遺伝が影響している場合があるのです。

また、加齢によって起こる難聴も難聴になりやすい遺伝子が影響しているといわれている為、「遺伝しない」とは言い切れないのです。

遺伝の仕組み

「遺伝」という言葉は、私たちの生活の中でよく使われる言葉ですね。

確証のない話でも「頭が良いのはお父さんの遺伝かしら?」「美人なのはお母さんの遺伝ね」なんて会話を耳にする場面は誰でもあることでしょう。

しかし、改めて「遺伝」とはどんな仕組みなのか?と聞かれると、いまいちよく分からないという方も少なくありません。

そこで、遺伝の仕組みについてご紹介していきましょう。

人間の体には約3万の遺伝子があるといわれています。この約3万もの遺伝子の中には変異が見られる遺伝子が数個あり、これ自体は誰の遺伝子にも同じことがいえる為、問題ではありません。

ただ、難聴の原因となる遺伝子は複数あり、こうした遺伝子を持っている方の場合、難聴の原因となる遺伝子が子どもや孫へ遺伝してしまう可能性があるのです。

遺伝子が影響している難聴のうち、およそ7割は「劣性遺伝形式」で遺伝したものだと言われており、他にも「性染色体優性遺伝」「常染色体優性遺伝」など、遺伝形式は複数あります。

では具体的に、難聴が遺伝してしまう可能性はどのくらいあるのか?

一概には断言できないものの、50%だと言われています。

少し難しい話になってしまいますが、人間の遺伝子は誰でも父親と母親双方から一対ずつ受け継ぎます。

「劣性遺伝」の場合、その受け継いだ遺伝子の両方が変異していると難聴になります。どちらか一方の遺伝子が変異しているだけだと難聴にはならないのです。

例えば正常な遺伝子を○、変異している遺伝子を●とします。

父親が持っている一対の遺伝子のうち一方が変異しており(○●)、同じように母親が持っている一対の遺伝子も片方が変異していた(○●)とします。すると子どもの遺伝子は(○○)(○●)(●○)(●●)のいずれかの遺伝子を受け継ぐことになります。

このような場合だと(●●)の遺伝子受け継いだ子どもは難聴になりますが、その他の遺伝子を受け継いだ場合、難聴にはなりません。

また、今現在、難聴の症状がない方でも自分では気づかないうちに難聴になりやすい遺伝子を持っている可能性もありますので、難聴の症状がないからといって遺伝子を持っていないとは言い切れません。

その為、両親が健聴者だったとしても難聴の子どもが生まれる可能性はありますし、逆に両親のどちらかに難聴があったとしても子どもが必ず難聴になってしまうという訳ではないのです。

遺伝に対して不安がある方へ

配偶者や自分自身、近い親族に難聴の方が多いなど、近しい家族に難聴の方がいると子どもや孫への遺伝が気になってしまうという方も少なくないでしょう。

このような悩みを持たれている方は、かかりつけの病院や難聴に詳しい耳鼻科医に話を聞くことで不安を解消できることもあります。

ただ、難聴に関してはまだ分かっていないことも多い為、満足のいく回答を得ることができないというケースも珍しくありません。

しかし、専門家に詳しく説明してもらうことはとても重要なことだといえます。

また、遺伝学的検査といって自分の難聴に遺伝が影響しているのかどうかを調べることのできる検査もありますので、こうした検査を受けることで難聴が子どもや孫に遺伝する可能性があるのか否かを事前に知ることができるのです。

遺伝子がどのように難聴に影響しているのかはまだはっきりと解明されていないところも多く、この検査を行っても難聴の原因が判明しない場合もある為、絶対的な結果を得ることはできませんが、不安や心配を和らげることができる可能性もありますので、不安や心配のある方は一度検査されても良いでしょう。

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